人気ブログランキング | 話題のタグを見る
ブログトップ

kei*milano

keimilano.exblog.jp

トスカーナへ行こう! 3

トスカーナへ行こう! 3_b0271525_0581043.jpg
土曜日はSienaへ。話に聞いたとおりの美しい町。
「おー。やっとイタリアに来たって感じがする。」と言うと、
イタリア人の友達はみんな苦笑いをする。

まずはカンポ広場へ向かう。
広場は扇のような形をしていて、付け根の位置に建つ
Palazzo Pubblico(市庁舎)に向かって傾斜していて、
ちょっと劇場っぽい。(写真上)
夏になると、ここでパリオと呼ばれる競馬が開催されるのだけど、
どう見ても、競馬をするにはちょっと狭いと思う。
ってことはつまり、結構キケンな競技だということだ。
このお祭はまだ見たことがないけど、相当盛り上がると聞いた。
うーん、見てみたい。
市庁舎の中には美術館がある。
建物内部に描かれたフレスコ画の鮮やかな色彩にしばし呆然。
時代背景なんかも友達に説明してもらう。

次は大聖堂。
入口がどこだか分からないくらい妙な建て方をしていると思ったら、
増改築計画が予算不足でダメになって元の形に戻した経緯あり。
教会は十字の形をしているのだけれど、長手部分を短手にして、
短手部分を長手に増築して90度回転した状態にしたかったそうな。
(分かります?)
新しく計画された正面ファサードが残ってるので、行けば分かる!
…多分。
本当の正面ファサードは修復・清掃のため、足場が組まれていた。
残念。
内部はすごいよ。見所満載。
トスカーナへ行こう! 3_b0271525_0591360.jpg
(左)残されたファサードになるはずだった壁。
(右)大聖堂内部。

その次は、大聖堂真正面にある救済院。
ここも修復されて、美術館・博物館になっているのだけど、
中がすごく広い。広すぎる。
展示されている絵画は病気で苦しむ人とか、大量出血の人とかを治療している様子だったりして、イタリア人は「キリスト宗教画ではなく、当時の現実が描かれている」と言って感心していたけど、私はここでちょっとへばった。あげく死者を見送った祭壇やら、霊安室やらもあって、元病院だから当たり前なんだけど、ちょっと生々しい感じ。
でも建築的にはかなり面白い。
地下のスペースは迷路のようで、9・10世紀当時の状態がそのまま残されていたりする。
修復したのはカルロ・スカルパの弟子だと聞いたけど、
確かに手法が少し似ている気がする。

シエナも含めてトスカーナ地方では、よく狼の像を見かける。
よく見るとメス狼で、双子がその乳を飲もうとしている。
これはイタリアの伝説によるもので、
この双子はRomoloとRemoといって、メス狼によって育てられ、
このうちのRomeloがローマを創ったと言われている。
双子の弟Remoは兄Romeloによって殺され、残された息子Senioと
Aschioがローマを去った後、辿り着いたのがトスカーナで、
SenioによってSienaは創られたという話。
この話はイタリアの歴史と絡んで面白いのだけれど、
長くなるのでこの辺で。
トスカーナへ行こう! 3_b0271525_0594877.jpg
(左)シエナの街並。(右)メス狼

夕方、帰路に着く。
少し天気が回復して、雲の間から差す西日がキレイ。
家に戻って少し休んだら、今度は前日の地元友達とレストランへGO!
前菜にサラミの盛り合わせ、プリモにアーティチョークとトリュフ入りのクレープ、セコンドにはトスカーナ名物のイノシシ肉をチョイス。
これまたすごく美味しいのだ、イノシシが。赤ワインがすすむ。
デザートのジェラートも頼んで、この日もはちきれそうな胃袋。
その後、場所を移してエノテカへ。
地方名物Vin Santoをみんなで2本空ける。
甘くて飲みやすいのだけど、アルコール度は25度と意外と高い。
程よく酔ってかなりイイ気分になった私達は、
家に帰ってからもさらに赤ワインを空ける。
少し寒いので暖炉に火を灯して、電気は消して、
話し込んでいたら、いつのまにか朝。
by kei-milano | 2006-03-30 04:03 | ヴァカンス / 旅行
<< トスカーナへ行こう! 4 トスカーナへ行こう! 2 >>